【相続Q&A】死亡診断書の作成費用は相続税の債務控除の対象になる?

【相続Q&A】死亡診断書の作成費用は相続税の債務控除の対象になる?

家族・親戚が亡くなったときは、相続が発生します。そして、被相続人の遺産によっては相続税を支払わなければならない場合があります。その相続税を計算する際に、相続財産から控除できるものがあることをご存知でしょうか?

例えば、被相続人が亡くなった際に、医療機関から医師または歯科医師が記入した死亡診断書が発行されます。そして、その時に発生する死亡診断書の作成費用は、相続税を計算する際には葬祭費用とすることができ、相続財産から控除することができます

今回は、相続税の控除対象になる葬祭費用とは何か、葬祭費用の債務控除ができる人、相続手続きに必要な死亡届や死亡診断書について解説します。

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葬祭費用とは?

葬祭費用は、被相続人が亡くなった際に必ずかかる必要費用として認められ、相続税の計算に含めないことができるのです。

葬祭費用として認められるものには他にも、お通夜や告別式の費用、火葬や埋葬料、遺体を搬送する費用、お布施や読経料、納骨費用などがあります。

葬祭費用を債務控除できる人

ただし、全ての方が債務控除できるわけではなく、債務控除ができるのは、相続人もしくは包括受遺者(遺言により、全てまたは一定の割合で財産を遺贈された人)となります。
特定受遺者(遺言により特定の財産を遺贈された人)や、相続放棄をした人、相続欠格者、相続排除者は債務控除することができません。

死亡届出ができる期間

死亡届の届出期間は、被相続人が亡くなったことを知った日から7日以内です。また、国外で亡くなられた場合は、被相続人が亡くなったことを知った日から3カ月以内となります。

相続手続きの前に死亡診断書を用意しよう

相続手続きに必ず必要になるのは、戸籍謄本または除籍謄本、住民票の除票などですが、被相続人が亡くなったことを戸籍に反映させるためには、まずは死亡届が必要となります。
死亡届を提出することにより、被相続人が死亡したことが戸籍謄本や住民票に反映されます。そして、その死亡が反映された戸籍謄本または除籍謄本、住民票の除票などを、相続の手続きに使用していくことになります。

死亡診断書はどこで取得できる?

死亡診断書はどこで取得できる?

死亡診断書をどこで取得するかは、亡くなられた場所や状況によって異なります。

医療機関で亡くなられた場合

亡くなったことを確認した医師または歯科医師が死亡診断書を発行します。死亡診断書は、医師または歯科医師しか発行することができません。また、その医師が、亡くなられた方を継続的に診察管理していた場合は死亡診断書を発行することになりますが、そうではなかった場合は、死亡診断書ではなく死体検案書が発行されることになります。
死体検案書は、検案した医師しか発行することはできません(歯科医師は発行することができません)。

自宅で亡くなられた場合

自宅で亡くなられた場合は、自宅で亡くなったことを確認した医師または歯科医師が発行することになります。

事故で亡くなられた場合

事故が原因で亡くなられた場合は、警察による検死が行われることになります。そしてこの
場合も死亡診断書ではなく、死体検案書が発行されます。

まとめ

今回は、相続税の控除対象になる葬祭費用とは何か、葬祭費用の債務控除ができる人、相続手続きに必要な死亡届や死亡診断書について解説しました。

先述しましたが、相続税を計算する際には葬祭費用を相続財産から控除することができます。ただし、葬儀の前後にかかった費用がどこまで控除の対象になるかどうかの判断は難しいです。

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死亡診断書に関するよくある質問

死亡診断書の作成費用は葬祭費用として認められますか?
はい、認められます。そのため、相続税を計算する際には相続財産から控除することができます。
死亡診断書はいつ必要になりますか?
相続手続きを始める前に必ず必要となります。相続の手続きをおこなうにあたって、戸籍謄本または除籍謄本、住民票の除票などを準備しなければなりません。そのため、被相続人が亡くなったことを戸籍に反映させるためにも、まずは死亡届が必要となります。

今回解説した内容は下記の相続通信2月号に掲載しております。